「靴ひもだけでオールデンは変わる?|選び方・通し方も紹介

「靴ひもだけでオールデンは変わる?|選び方・通し方も紹介

「オールデンの靴ひも、どう選べばいいの?」というあなたへ

革靴好きなら誰もが一度は憧れるアメリカン・トラディショナルの名靴、Alden(オールデン)。コードバンの艶やかさやラストの立体感に魅了されて手に入れたはいいものの、「あれ、靴ひもがほつれてきた」「純正じゃないと雰囲気が変わる?」「丸紐・平紐ってどう選ぶの?」と、**“靴ひも問題”**で迷った経験はありませんか?

実は、靴ひもは単なる付属品ではなく、オールデンという完成された一足の「印象」や「履き心地」にまで影響する重要なパーツです。**たった1本のひもが、足元の雰囲気を大きく変える。**だからこそ、靴ひもの選び方や交換方法を正しく知っておくことが、長くオールデンを愛用するうえでとても大切なのです。

この記事では、「オールデン 靴ひも」というキーワードで検索された方に向けて、

  • オールデン純正靴ひもの特徴

  • ロウ引き、丸紐、平紐などの種類と違い

  • 靴ひも交換のタイミングと自分でできる方法

  • おすすめの靴ひもブランド

  • 渋谷の革靴専門店「ラストラボ」でできること

といった内容を、革靴のプロの視点からわかりやすく解説していきます。

筆者はこれまで10年以上にわたり、オールデンをはじめとする海外高級革靴の販売・修理・メンテナンスに携わってきました。現在は**渋谷の「ラストラボ」**という靴好きの集まる中古靴店で、靴ひもに関しての相談も受けております。現場で得られたリアルな知見をもとに、初心者の方にもやさしく、かつ専門的な情報をお届けします。

靴ひもを変えるだけで、オールデンはもっと美しく履ける。
この記事を読めば、そんな気づきを得ていただけるはずです。

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オールデンの靴ひも、なぜ注目されるのか

オールデンの世界観と靴ひもの役割

オールデン(Alden)は、1884年にアメリカ・マサチューセッツ州で創業された老舗の革靴ブランドです。長い歴史の中で培われた伝統技術と、「モディファイドラスト」や「バリーラスト」に代表される足を包み込むような独自のフィッティングが特徴で、世界中の靴好きから愛されています。そんなオールデンの完成度の高いデザインや履き心地を支えているのが、実は“靴ひも”という小さなパーツなのです。

なぜ靴ひもにこだわるべきなのか?

靴ひもは、単に足を固定するための道具ではありません。オールデンが持つ「武骨さ」と「エレガンス」のバランスを引き立てるうえで、靴ひもの存在感は決して無視できません。

例えば、コードバン素材のプレーントゥにロウ引きされた黒の丸紐を合わせた場合、全体が引き締まり、男らしくドレッシーな印象に仕上がります。逆に平紐を通せば、ややカジュアルでリラックスした雰囲気に。また、少し色味を変えたバーガンディの靴ひもにするだけで、遊び心を感じるコーディネートにもなります。

つまり、靴ひもは**「ファッション性」と「実用性」のどちらにも直結するカスタムパーツ**。オールデンという完成された名靴にこそ、靴ひもを通じて自分らしいスタイルを加えることができるのです。

靴ひもは履き心地にも直結する

意外に思われるかもしれませんが、靴ひもの材質や太さ、滑り具合によって、**フィッティング(足入れ感)**も大きく変わってきます。特にオールデンに多いレザーソールのモデルでは、しっかりと靴ひもで締められるかどうかが履き心地に大きく影響します。

  • 靴ひもが滑りすぎると、歩行中にほどけてしまう

  • 靴ひもが硬すぎると、締めたときに甲が痛くなる

  • 逆にしなやかすぎると、適度なホールド感が得られない

こうした問題を防ぐには、ロウ引き加工された丸紐や、適度な摩擦を持つコットン素材の靴ひもなど、適材適所の選択が重要になります。

純正ひもに宿るAldenの哲学

オールデン純正の靴ひもは、非常にシンプルながらもブランド哲学が込められています。一般的にはロウ引きの丸紐が使用されており、マットな質感と適度なコシがあるのが特徴。これにより、コードバンの艶やかな光沢を邪魔せず、紳士靴としての一体感を生み出しています。

また、耐久性も高く、簡単には切れたり毛羽立ったりしない設計です。ただし、長く履いているとロウが取れて光沢がなくなったり、ひもが伸びたりと、少しずつ劣化していくのも事実。そうしたときにこそ、「交換のタイミング」が重要になるわけです。

このように、靴ひもは見た目を整えるだけでなく、履き心地や足元全体の印象を決定づける重要な存在です。次のセクションでは、「靴ひもを変えると印象がどう変わるのか?」という点をさらに深掘りしていきましょう。

なぜ靴ひもだけで印象が変わるのか?

革靴の印象を大きく左右する要素は、「デザイン」「素材」「色合い」など多岐にわたりますが、実は意外にも靴ひもが全体の雰囲気を決める重要なポイントであることをご存知でしょうか?

とくに、オールデンのように作り込みが丁寧で、造形美にこだわった一足ほど、細部の選択が全体の調和に影響します。靴ひもは面積こそ小さいものの、視線が集まりやすい部位でもあるため、選び方ひとつで靴の個性が際立ったり、逆に台無しになってしまうこともあるのです。

靴ひもによって変わる3つの印象

以下に、靴ひもがオールデンに与える主な影響を3つにまとめます。

① 見た目のバランス

例えば、コードバンのプレーントゥに黒のロウ引き丸紐を通した場合、全体のツヤ感が統一され、ドレス寄りのシャープな印象になります。反対に、コットンの平紐を合わせれば、ややカジュアルな雰囲気になり、ビジネスよりもオフスタイル向きに。

② TPOへの対応力

光沢のある靴ひもはフォーマルな印象を強めます。一方で、ワックス仕上げなしのマットな靴ひもは、カジュアルな場にもマッチします。つまり、靴ひもを替えることで、「同じ靴なのに別物のように見える」使い分けができるのです。

③ 清潔感・印象管理

意外と見落としがちなのが、**靴ひもの「清潔感」**です。毛羽立ちや汚れ、伸び切ったひもは、それだけでだらしない印象を与えかねません。定期的に交換することで、足元の清潔感をキープし、見る人に好印象を与えることができます。

実例で見る「靴ひもだけで印象が変わる」パターン

靴のモデル 靴ひもの種類 印象の変化
Vチップ(コードバン) ロウ引き丸紐(黒) クラシックで重厚感のある装い
プレーントゥ(カーフ) 平紐(ブラウン) 優しく柔らかい印象、休日スタイルに最適
タンカーブーツ 丸紐(ベージュ系ワックス) 無骨でアメカジにマッチするアウトドア感

靴ひもを変えるだけで、これほどまでに“靴の表情”は変わるのです。

だからこそ、靴ひも選びは「軽視できない」

オールデンは、1足10万円を超える高級靴。せっかく手に入れた一足だからこそ、靴ひもにも相応のこだわりを持ちたいところです。「純正じゃないとダメ?」という声もありますが、必ずしもそうではなく、靴本体との相性を考慮して選べば、より魅力的に見せることも可能です。

  • カジュアル化したいなら平紐

  • フォーマル寄せしたいならロウ引き丸紐

  • 季節感を出したいなら色で遊ぶ

こうしたカスタマイズができるのも、靴ひも交換の楽しさのひとつです。

ここまでで、靴ひもがいかにオールデンの印象に影響を与えるかがお分かりいただけたかと思います。次は、具体的にオールデン靴ひもの種類と特徴について掘り下げていきましょう。

純正靴ひもとは?ロウ引きや素材の魅力

オールデンの純正靴ひもには、他ブランドとは一線を画す「機能美」と「哲学」が込められています。靴ひもというと後回しにされがちですが、オールデンはその部分にも決して手を抜きません。純正の靴ひもには、デザイン性と実用性を両立させるこだわりが詰まっています。

オールデン純正靴ひもの代表的な特徴

オールデンの純正靴ひもに共通する大きな特長は、以下のとおりです:

特徴 内容
ロウ引き加工 ひも全体にロウ(ワックス)を染み込ませ、表面に軽い光沢と適度な滑りを持たせている。結び目がほどけにくく、緩みにくいのが特長。
丸紐(ラウンド) 基本は細めの丸紐。靴本体の上品さやクラシックな印象を壊さず、ドレス寄りのスタイルに合う。
適度なコシと柔軟性 張りがありつつ、手になじむしなやかさ。ギュッと締めやすく、解くときはスムーズにほどけるバランス設計。
高い耐久性 日常的な使用でも毛羽立ちや断裂が起きにくい、緻密な繊維構造と仕上げ。長期間使用しても形が崩れにくい。

ロウ引き(ろうびき)加工がもたらすメリットとは?

「ロウ引き」とは、靴ひもに蜜蝋や化学ワックスを染み込ませ、摩擦耐性と撥水性を向上させる伝統的な加工方法です。これにより以下のようなメリットが得られます。

  • ほどけにくい:結び目のグリップ力が向上し、緩みにくくなる

  • 結びやすい:滑りが良くなるため、締めたり緩めたりがスムーズ

  • 高級感が出る:マット〜セミグロスな質感が、コードバンの光沢にマッチ

とくに、ロウ引きされた細めの丸紐は、コードバンの美しさを損なわず、ドレス感を保ちたい人にとってベストな選択肢です。

純正がすべてではないが、「まず試してほしい基準」

もちろん、「純正じゃなければオールデンではない」というわけではありません。平紐やレザーシューレースなど、スタイルに応じて選ぶ楽しみも大切です。しかし、オールデンの設計思想に最も合うのが純正靴ひもであることは間違いありません。

  • コードバンの艶感と相性が良い

  • モディファイドラストの締まり具合と相性が良い

  • オールデン特有の「アメトラらしさ」に自然に馴染む

という点で、まずは一度純正の靴ひもを試してみることをおすすめします。そこから自分なりのカスタムに進めば、「自分だけのオールデン」に近づけるはずです。

丸紐vs平紐|オールデンとの相性で選ぶコツ

靴ひもには大きく分けて「丸紐(まるひも)」と「平紐(ひらひも)」の2種類があります。オールデンの多くのモデルには純正としてロウ引きの丸紐が採用されていますが、必ずしもそれが絶対ではありません。見た目の印象、スタイル、履き心地によって、適切な靴ひもは変わります。

このセクションでは、丸紐・平紐それぞれの特徴と、オールデンに合わせる際のポイントをわかりやすく解説します。

丸紐の特徴|フォーマル寄り・定番・締めやすい

特徴

  • 見た目がシンプルで細身

  • ロウ引き加工との相性が良い

  • 結び目が小さくまとまる

  • ドレッシーな印象を演出できる

オールデンとの相性

オールデンのVチッププレーントゥなど、シンプルかつクラシックなモデルには丸紐が最適です。コードバン素材との相性も抜群で、全体の統一感を損なわず、上品さを保つことができます。

また、ラストのホールド感が高い「モディファイドラスト」などのモデルにも、フィット感を引き立てる丸紐がよく合います。

平紐の特徴|カジュアル感・やわらかさ・ボリューム感

特徴

  • 面積が広く、ひも自体が目立つ

  • 締め付けが分散され、圧迫感が少ない

  • 少しゆるめに結んでもズレにくい

  • 見た目が柔らかく、親しみやすい印象

オールデンとの相性

カジュアル寄りのモデルや、タンカーブーツやインディブーツのようにアウトドアテイストのあるデザインには平紐が合います。とくに「アメカジ」や「休日スタイル」でオールデンを楽しみたい方には、平紐へのカスタムが効果的です。

また、平紐は面が広いぶん色の印象も強く出るため、ブラウン・ネイビー・グレー系で季節感や遊び心を加えるのにも向いています。

丸紐と平紐の違いを一覧で比較

項目 丸紐(ロウ引き) 平紐(コットン・ノンワックス)
印象 ドレッシー・洗練 カジュアル・柔らかい
向いているモデル Vチップ・プレーントゥ タンカーブーツ・インディブーツ
フォーマル度 高い やや低い
結びやすさ 高い(ロウ引きなら◎) やや緩みやすいが圧迫感が少ない
カスタム性 定番の安心感 色や素材で個性を出しやすい

どちらを選ぶ?迷ったら「目的」で決めよう

こんな方には丸紐がおすすめ

  • オールデンを仕事用やフォーマルに履く

  • コードバンの光沢を損なわないスタイルにしたい

  • 見た目のバランスや上品さを重視したい

こんな方には平紐がおすすめ

  • オフの日にジーンズやチノと合わせて履きたい

  • 靴ひもに少し色や表情を加えたい

  • 足の甲が高く、締めつけ感を避けたい

靴ひも選びは、単なる“交換”ではなく、足元の再設計といっても過言ではありません。オールデンはどのモデルも完成度が高いからこそ、自分のライフスタイルに合わせて靴ひもを選び直すことで、さらに「自分らしい一足」になります。

次は、靴ひもの色・太さ・長さの選び方に進みます。より具体的な選び方のコツを知りたい方は必見です。

靴ひものカラー・太さ・長さの選び方

オールデンにぴったりの靴ひもを選ぶには、「素材」や「形状」だけでなく、色(カラー)・太さ・長さも重要な要素です。これらは全体の印象だけでなく、履き心地や使い勝手にも大きく影響します。

このセクションでは、オールデンの各モデルに合った靴ひも選びをするために、カラー・太さ・長さをどう考えれば良いかを詳しく解説していきます。

靴ひもの色(カラー)の選び方

カラーは靴ひもの第一印象を決める重要なポイント。靴の本体色に合わせるのが基本ですが、あえて差し色として使うことで、個性を引き出すこともできます。

定番カラーとその印象

  • ブラック:フォーマル感・統一感があり、どのモデルにも無難にマッチ。コードバンの黒と相性抜群。

  • ダークブラウン:カジュアルとドレスの中間。プレーントゥやVチップと好相性。

  • バーガンディ:オールデン特有の「No.8コードバン」に合わせると絶妙な統一感。

  • ベージュ・グレー系:休日向けや、コーデに軽さを加えたいときにおすすめ。スウェード素材にも合う。

カラー選びのコツ

  • 迷ったら「靴本体と同系色」で選ぶ

  • コーディネートにアクセントを入れたいなら「トーンをずらす」

  • 季節感を出したいなら春夏は明るめ、秋冬は深みのある色が◎

靴ひもの太さの選び方

オールデンのモデルによって、合う太さが変わります。太すぎるとアイレット(ひも穴)に通しにくくなり、細すぎると頼りなく見えてしまうことも。

標準的な太さ

  • 約2.5mm前後の細丸紐:ドレス系モデル(Vチップ・プレーントゥ)向き

  • 約3〜4mm前後のやや太めの平紐:カジュアルモデル(インディブーツ・ローファー)におすすめ

太さの印象と機能性

  • 太め:ボリューム感が出てカジュアル寄り。甲高な足にもフィットしやすい

  • 細め:繊細で上品。フォーマル寄りだが、緩みやすくなる場合も

靴ひもの長さの選び方

意外と見落としがちなのが「長さ」です。ひもが長すぎるとほどけやすく、逆に短すぎるとしっかり結べません。オールデンの場合、モデルやサイズによって最適な長さが変わります。

目安となる長さ(オールデン参考値)

モデル名 アイレット数 目安の長さ
プレーントゥ(5穴) 5 約75〜80cm
Vチップ(6穴) 6 約80〜90cm
タンカーブーツ 7 約100〜120cm
インディブーツ 7 約110〜130cm

※ブランドや個体差により多少前後します。結び方(外羽根/内羽根)でも必要長は変わります。

長さ選びのポイント

  • 結び目に余裕がありすぎる場合は短くして、ダラつきを防ぐ

  • 結び方が「パラレル」なら短め、「オーバーラップ」なら少し長めが快適

  • 一度使って「しっくりこない」場合は、+5cm/−5cmで微調整すると理想に近づく

総合的に考える「自分に合ったひも選び」

色・太さ・長さの3要素は、単独で選ぶのではなく全体のバランスで選ぶことが重要です。たとえば、

  • ビジネスでも履きたい → 黒の細丸紐・80cm

  • 休日のジーンズに合わせたい → ダークブラウン平紐・90cm

  • 秋冬に映える足元にしたい → バーガンディ丸紐・やや長め

このように「使う場面」と「履く服装」から逆算して選ぶと、失敗が少なくなります。

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靴ひも交換のタイミングと方法

靴ひもが劣化するサインとは?

オールデンのような高級革靴を長く愛用するうえで、靴ひもの「劣化」に気づくことは非常に重要です。靴本体がいくら美しく保たれていても、靴ひもがボロボロでは全体の印象が台無しになりますし、最悪の場合、歩行中にひもが切れてしまう危険もあります。

ここでは、靴ひもが交換時期を迎えているサインと、劣化を放置することで起きるリスクについて詳しく見ていきましょう。

見逃しやすい!靴ひもの劣化サイン一覧

以下のような症状が見られたら、靴ひもの交換を検討しましょう。

1. 毛羽立ちやほつれが出てきた

特にコットン素材の靴ひもに多い症状です。摩擦によって繊維が表面に出てきて、見た目に清潔感がなくなってきます。

2. 結び目が緩みやすくなった

ロウ引きの丸紐でも、使っていくうちにロウ分が取れ、滑りやすくなると結びが甘くなります。歩いているうちにほどけてしまうようになったら要注意。

3. 色褪せや汚れが目立つようになった

黒やバーガンディなど濃い色の靴ひもは、日焼けや洗剤の影響で色が抜けることがあります。特に、白いステッチのあるモデルでは靴ひもの色落ちが目立ちます。

4. ひもが硬くなってきた

これはロウ引き加工のひもに多く見られる劣化です。ロウが酸化したり乾燥したりすることで、ひもが固くなり割れやすくなります。

5. 靴ひもが伸び切ってしまった

長年の使用により、靴ひもが本来のテンションを失い、だらしなく見えるようになった状態。フィット感が悪くなり、靴ズレを引き起こすことも。

劣化した靴ひもを使い続けると…

靴ひもは見た目の問題だけでなく、履き心地と安全性にも直結する重要パーツです。劣化を放置していると、以下のようなリスクがあります。

  • 歩行中にひもが切れ、つまずきや転倒の原因になる

  • 足の甲がしっかり固定されず、靴ズレや疲労につながる

  • スタイリング全体が「だらしなく」見えてしまう

  • 靴のホールド力が落ち、革のシワが不自然につく

特にオールデンのようなグッドイヤーウェルト製法の靴では、足にフィットさせるために靴ひもが非常に大切な役割を果たします。ひもが緩ければ、靴の性能そのものが十分に発揮されないということも忘れてはなりません。

靴ひもの「寿命」の目安は?

使用頻度や保管環境にもよりますが、一般的な靴ひもの寿命は6か月〜1年程度とされています。もちろん、あまり履かない靴のひもはもっと長持ちしますし、週に何度も履く場合はさらに短くなる可能性があります。

「なんとなく結びにくくなったな」「最近よくほどけるな」と感じたら、それが交換のサインかもしれません。

自分で交換する場合のポイント

靴ひもが劣化してきたら、まず検討するのが「自分で交換できるかどうか」という点です。結論から言えば、オールデンの靴ひも交換は正しい手順と知識があれば自分でも可能です。

ただし、ただ古いひもを抜いて新しいひもを通すだけでは、本来のフィット感や美しさを損なうことがあります。このセクションでは、オールデンの靴ひもを自分で交換する際に気をつけたいポイントを、プロの視点から詳しく解説します。

必要な道具と準備

まずは、以下のものを用意しましょう。

  • 新しい靴ひも(長さ・素材・色に注意)

  • 靴ベラ(交換後の試し履きに使用)

  • 柔らかいクロス(靴を磨いて仕上げるため)

  • 必要なら防水スプレー(ロウ引き後のケア)

靴ひもはアイレット数と靴のラスト構造に合わせて選ぶ必要があります。サイズに不安がある方は、既存のひもを計測しておくと間違いが少なくなります。

交換の基本手順(プレーントゥ・Vチップなど)

  1. 古いひもを丁寧に外す
     無理に引っ張らず、アイレットを傷めないように注意。

  2. 靴の表面をクロスで軽く拭く
     せっかくなので、ひもを外したついでに簡単なケアを。

  3. 新しいひもを通し始める
     基本は下から上へ、外羽根ならオーバーラップ(クロス結び)、内羽根ならパラレル(直線)で。

  4. フィット感を確認しながら締める
     一度履いてみて、締めすぎ・緩すぎになっていないかチェック。

  5. 結び目の長さと左右のバランスを調整
     左右で長さがズレていると見た目が悪くなります。端を均等に整えるのがポイントです。

結び方も重要!TPOに応じたアレンジ

靴ひもの「結び方」次第で見た目の印象も変わります。

  • オーバーラップ(クロス結び):最も一般的。外羽根式の靴やブーツ向きで、ホールド力が強い。

  • パラレル(バー結び):結び目が目立たず、フォーマルな印象。Vチップなどドレス寄りのモデルにおすすめ。

  • ストレートレース:ヨーロッパ風の結び方で、靴ひもが一直線に見える。エレガントで美しいが、やや慣れが必要。

特に、コードバンモデルやフォーマルな場で使う場合はパラレル結びにすることで、より洗練された印象になります。

よくあるミスと注意点

  • 靴ひもの長さが合っていない → 解けやすく、見た目がだらしなくなる

  • 左右のバランスがずれている → 歩いているうちに違和感やズレが生じる

  • 結び目が緩い → 歩行中にほどけるリスク大

  • アイレットに無理な力をかける → 金属アイレットの靴では傷の原因になる

プロのような仕上がりを目指すなら、「ひと手間」を惜しまないことが成功のカギです。

自分でできる=もっと靴が好きになる

靴ひも交換は、初心者でも比較的取り組みやすいメンテナンスのひとつです。お気に入りのオールデンに、自分の手で新たな表情を与える。そんな楽しさを味わえるのも、自分で交換する魅力のひとつです。

おすすめのオールデン用靴ひも5選

正以外の高品質な選択肢とは?

「オールデン=純正靴ひも」と考える方は多いですが、実は靴ひもはカスタマイズ性の高いパーツでもあります。素材・色・太さ・仕上げを自分のスタイルに合わせて選ぶことで、さらに一歩踏み込んだ“自分だけのオールデン”に仕上げることが可能です。

ここでは、純正ではないものの高品質で信頼できる靴ひもブランド・製品を、革靴のプロ目線で厳選してご紹介します。

1. ワックスシューレース

高級靴ケア用品で有名なサフィールが展開する靴ひも。耐久性と柔軟性のバランスが非常に優れたロウ引き丸紐で、しっかり締めても結び目が緩みにくいのが魅力です。カラーバリエーションも豊富で、オールデンのコードバンに合わせてバーガンディやダークブラウンを選ぶのもおすすめ。

  • 素材:コットン+高品質ワックス

  • 推奨モデル:バーガンディ系コードバンモデル

  • カラー:黒・茶・バーガンディなど多数

2. ドレスレース 国産手仕上げ靴ひも

日本国内の職人によって1本ずつ手仕上げされた高品質靴ひも。光沢を抑えたマット仕上げが特徴で、落ち着いた足元を演出したい方にぴったりです。平紐やワックスなしタイプも展開しており、スーツスタイルから休日カジュアルまで幅広く対応できます。

  • 素材:コットン(ナチュラル仕上げ)

  • カラー展開:黒・茶・グレー・生成りなど

  • 特徴:耐久性高めで毛羽立ちにくい

3. カスタムオーダーシューレース

やや通好みのサービスですが、完全オーダーメイドで靴ひもを作成してくれる国産ブランド。長さ・色・太さ・チップ(金属/樹脂)まで細かく選べ、唯一無二の靴ひもが手に入ります。オールデンのフィット感や個性にこだわりたい方にとって、まさに理想の選択肢。

  • 特徴:自由設計、1足から対応可能

  • 素材:コットン・ポリエステル・ナイロンなど選択可

  • 注意点:納期に1週間ほどかかる場合あり

このように、オールデンに使える靴ひもは純正に限りません。大切なのは、**「どんなスタイルで履きたいか」「どんな印象を作りたいか」**という目的に合った靴ひもを選ぶことです。

紐の通し方の種類と印象の違い

オーバーラップ・パラレル・ストレートの違い

靴ひも選びでは「素材」や「色」に目が行きがちですが、実は“通し方”こそが足元の印象やフィット感を大きく左右する要素です。特にオールデンのような上質な革靴では、靴ひもの通し方によって「クラシック」「機能的」「カジュアル」など印象が一変します。

このセクションでは、代表的な3つの通し方を紹介しながら、それぞれの違いやオールデンとの相性について解説します。

① オーバーラップ(クロス結び)

特徴

最も一般的な通し方で、ひもが左右のアイレットを「交差」しながら上がっていくスタイル。多くのビジネスシューズやスニーカーでも採用されています。

メリット

  • 足の甲をしっかりホールドできる

  • 脱ぎ履きしやすい

  • ブーツや外羽根式(プレーントゥ、インディブーツ)に最適

デメリット

  • 結び目の部分が少しごちゃついて見える

  • ドレッシーな印象はやや弱くなる

オールデンとの相性

タンカーブーツや外羽根プレーントゥなど、カジュアル〜ビジネスカジュアルなモデルには非常に適しています。アメトラスタイルとも相性◎。

② パラレル(バー結び)

特徴

ひもが平行に横に走るスタイルで、上品かつ整然とした印象を与える結び方。アイレットの下をくぐらせるようにして、左右の横ラインを揃えます。

メリット

  • クリーンで洗練された印象になる

  • 結び目が目立たないため、ドレスシューズ向き

  • 見た目が非常に美しく、スタイリングの格が上がる

デメリット

  • 結び方がやや複雑で慣れが必要

  • ホールド感はやや劣る

  • アイレットの数が偶数でないと整いにくい

オールデンとの相性

Vチップ(モディファイドラスト)やバリーラストの内羽根モデルなど、フォーマルなラインにおすすめ。スーツスタイルとの相性も抜群です。

③ ストレートレース(ヨーロピアンスタイル)

特徴

パラレルと似ていますが、左右の穴を直接結びながら進んでいく方式。左右交互にひもを内側で通すため、片側に見えるひもだけが横一直線に並びます。

メリット

  • より“整い”感のある美しいルックス

  • ドレッシーかつ個性的で、差別化しやすい

  • 外から見えるひもが少なく、コードバンなどの美しさを引き立てる

デメリット

  • 少し履きづらくなる(着脱に時間がかかる)

  • 均等な締め具合に慣れるまで時間がかかる

オールデンとの相性

ブラックコードバンのプレーントゥやVチップなど、フォーマルに履きたい場面でおすすめ。パーティーやビジネスシーンで映える通し方です。

どの通し方を選ぶべきか?おすすめは?

通し方 印象 推奨モデル フォーマル度 着脱のしやすさ
オーバーラップ 機能的・定番 外羽根式・ブーツ全般
パラレル 洗練・端正 内羽根系・ドレスシューズ
ストレート 個性・高級感 コードバン系・特別な場面用 ×

通し方を変えるだけで、オールデンの表情は大きく変わります。シーンやコーディネートに応じて使い分ければ、より足元の完成度が高まります。

次は、こうした通し方をTPOやライフスタイルに合わせて選ぶ方法についてご紹介します。

TPOに合わせた通し方の選び方

革靴は「履く場面(TPO)」によって求められる印象や機能が変わります。そしてその印象を大きく左右するのが、靴ひもの通し方です。通し方次第で、同じオールデンでも「ビジネス仕様」から「週末の街歩き仕様」まで自在に変化させられます。

ここでは、TPOごとに適した靴ひもの通し方を、プロ視点で具体的にご提案します。

1. ビジネス・フォーマルシーン

推奨通し方:パラレル(バー結び)or ストレートレース

  • 適したモデル: Vチップ、モディファイドラスト、ブラックコードバン

  • 理由: 結び目が目立たず、紐が水平に整うことで「きちんと感」が出る

  • 印象: 落ち着き・誠実さ・清潔感を演出しやすい

特にスーツスタイルでオールデンを合わせるなら、通し方の清潔感が相手に与える印象を左右します。商談・式典など大切な場面では、整った紐の並びが信頼感を高めます。

2. カジュアル・休日スタイル

推奨通し方:オーバーラップ(クロス結び)

  • 適したモデル: プレーントゥ、インディブーツ、タンカーブーツ

  • 理由: ラフな見た目とフィット感のバランスが良く、長時間の歩行にも対応

  • 印象: 適度なリラックス感とアメカジ的な無骨さを演出

ジーンズやチノパンに合わせるようなシーンでは、自然体な足元が求められます。クロス結びはこなれ感と機能性のバランスが取れた万能型。アイレットが多いブーツ系にも適しています。

3. 特別な日・ドレスアップスタイル

推奨通し方:ストレートレース(ヨーロピアン)

  • 適したモデル: コードバンのプレーントゥや特注モデル

  • 理由: 結び目が目立たず、横一線のひもがより洗練された印象を強調

  • 印象: 特別感・上質感・こだわりを感じさせるスタイル

結婚式のゲスト、ホテルディナー、アートイベントなど、少しドレッシーでファッション性の高い場面では、細部へのこだわりが見える通し方が効果的です。

4. 長時間歩く日・雨の日など実用重視の日

推奨通し方:オーバーラップ(クロス結び)+ロウ引き紐

  • 理由: 締め付けの強さを調整しやすく、緩みにくい

  • おすすめ: 歩く距離が長い外回り営業、旅行、通勤など

靴ひもが緩むことで足元がぐらつくと、疲れやすくなります。そんなときはホールド力に優れた通し方と、滑りにくいロウ引き丸紐の組み合わせが最強です。

TPOに合った「ひも通し」は、大人のたしなみ

一見すると小さな違いに思えるかもしれませんが、靴ひもの通し方が変わるだけで印象・快適さ・実用性は大きく変わります。

  • 見た目の整え方を知っている人は、清潔感と品を演出できる

  • カジュアルでの抜け感をコントロールできる人は、こなれた印象になる

  • 機能性を意識した人は、歩きやすく長く快適に履ける

こうした積み重ねが、オールデンを「所有するだけ」でなく、「使いこなしている」と感じられるポイントです。

渋谷「ラストラボ」は靴が豊富なので紐の見比べができます

足元を見れば、靴好きかどうかわかる

「おしゃれは足元から」とはよく言いますが、革靴を愛する人の間ではもう一歩踏み込んで、**「足元を見れば、その人の靴へのこだわりがわかる」**とも言われます。

特にオールデンのような“本物の靴”を履く人にとって、ひとつひとつのディテール——たとえば靴ひもや結び方、長さのバランス、色の選び方——すべてがその人の美意識を表します。

靴は磨かれていても、靴ひもがくたびれていたら?

せっかく磨き上げられたコードバンのツヤがあっても、毛羽立った靴ひもや、結び目の乱れが目立っていたらどうでしょう?
――それだけで「この人、ちゃんと手入れしているのかな」と見られてしまうことも少なくありません。

逆に言えば、靴ひもまでしっかり選ばれている足元は、それだけで見る人に「本物の靴好きなんだな」という印象を与えます。細部にこだわることで、靴の魅力はさらに引き立つのです。

「何が自分に合っているのか」を実物で試せる場所

そんな“靴好きの矜持”を満たしてくれるのが、渋谷・神南にある**革靴専門店「ラストラボ」**です。

ラストラボでは、オールデンをはじめとする海外・国内の高級革靴を多数取り扱っており、**実際の靴と靴ひもを並べて見比べることができます。**オンラインではわからない

  • 靴ひもの「色味の違い」

  • 「太さの印象」や「質感」

  • 靴と組み合わせたときの「全体バランス」

を、実際に手に取って確認できるのが大きな魅力です。

靴ひもって、こんなに種類があったのか!

店頭には、ロウ引きの丸紐、ナチュラルコットンの平紐、ワックス仕上げのバリエーションなど、ブランド別・素材別・色別に多彩な靴ひもが用意されています。
さらに、プロのスタッフが常駐しているため、

  • このモデルにはどの太さが最適か

  • コードバンと相性のいい色味は?

  • 季節や服装に合わせたおすすめは?

といったアドバイスも受けられます。

靴ひもを選ぶ行為が「消耗品の補充」ではなく、スタイルを構築する楽しみに変わる場所。それがラストラボなのです。

ネットではわからない、“本物”の比較体験

オンラインでは便利に商品を探せますが、「見た目がちょっと違った」「長さが合わなかった」という声も少なくありません。
ラストラボでは、靴とひもを組み合わせて実際に試着しながら、

  • 紐を通した状態でのバランス

  • 締めたときの手応え

  • 色の馴染み方や“映え”感

まで確認することができます。

実際にみることが本当に納得のいく一足をつくるための近道なのです。

まとめ|靴ひもを変えればオールデンはもっと映える

革靴、とくにオールデンのような一流の靴を履くことは、単なる“足を守る”行為ではありません。それは**「自分自身の美意識を足元から表現すること」**であり、その表現において靴ひもは決して脇役ではないのです。

靴ひもは、もっと自由に楽しめる

この記事を通してお伝えしたかったのは、「靴ひもってこんなに奥が深いんだ」という発見と、「もっと自由に、楽しく選んでいいんだ」というメッセージです。

  • 靴ひもの種類(丸紐・平紐・レザー)

  • ロウ引きやコットン素材などの違い

  • 紐のカラーや太さ、長さのバリエーション

  • 通し方ひとつで印象が変わる事実

  • TPOに応じた選び方と使い分けのコツ

こうした細部へのこだわりを積み重ねていくことで、あなたのオールデンは、より美しく、より“自分だけの一足”へと進化していきます。

靴ひもが変われば、履くたびに気持ちも変わる

日常の中でふと「最近、靴がくたびれて見えるな」と感じたとき。実は靴ひもを変えるだけで、驚くほど足元の印象が引き締まることがあります。

靴ひもは小さなパーツですが、その効果は絶大。結び方を変える、素材を変える、色を変える──その小さな選択が、靴全体の存在感をガラリと変えてくれるのです。

革靴の実物を見て選びたいなら、渋谷・ラストラボへ

とはいえ、「どれを選べばいいかわからない」「実物を見てから決めたい」という方も多いはず。そんな方には、**渋谷の革靴専門店「ラストラボ」**がおすすめです。

実際にオールデンをはじめとする多様な革靴と、様々な種類の靴ひもを店頭で見比べながら選ぶことができる環境は、オンラインではなかなか得られない貴重な体験です。

ぜひ、足元の印象を変える楽しさを、リアルな店舗で味わってみてください。

靴ひもは「ただのひも」じゃない。あなたの美意識が宿る場所。

最後にもう一度だけお伝えしたいのは、靴ひもは“見えないセンス”が現れるパーツであるということです。

  • 細部に気を配れる人は、全体も美しく見える

  • 靴ひもに気を配れる人は、自分を大切にできる

  • オールデンのような名靴にこそ、その感性が問われる

靴ひもを変えたとき、鏡の前に立った自分の足元がちょっと誇らしく感じられる。
そんな瞬間こそが、靴を楽しむ醍醐味なのかもしれません。

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